中之島まつりの環境対策プロジェクト、「エコチャレンジ2000」は今年で2回目となります。今年は、各ゾーンや団体のみなさんが企画段階から「エコチャレ」を気にかけてくれました。逆に、この企画をお世話している私が、準備と説明に十分な時間をかけることができず、「エコチャレ、どないなってんや?!」とお叱りをうけた点が、今回最大の反省点でした。
みなさん、ホットな3日間、本当にご苦労さまでした。では、去年と比べて、よくなった点、もっと改善できる点など、まとめてみました。

エコチャレ精神を企画に生かす
手のゾーン…飲食バザーでは紙でくるむだけの包装に徹し、「ゴミの減量化」の意図にせまりました。
輪のゾーン…カフェテリアにおいて、食べ終わったらエコトレイの裏側に住所と名前を書いて「真実の口」に投入すると抽選で景品が当たるという、ゾーンイメージと分別回収を一体化して企画に仕立てました。
都市のゾーン…分別回収していることを表わすパネルと分別ボックスを独自に用意しました。

ゾーンの回収体制と持ち帰りの徹底
 昨年はエコチャレ・チームが分別回収を行なっていましたが、今年は各ゾーンのスタッフで分別回収する方法をとりました。エコチャレ・チームは主に、分別ボックスの配布、抽選の窓口、ゴミ袋の配布、分別回収のサポートを行いました。しかし、各ゾーンとも30回記念で企画の規模も大きく、スタッフの人数に限りもあったので、回収についてはエコチャレ・チームがフォローしました。
 また、今年は様々な団体・個人の参加があり、ガールスカウトのみなさん、ボランティアの立場から参加いただいた鰹G英のみなさん、そしてコアメンバーと立命館大学の学生さんたちをあわせると総勢延べ100人を超え、エコチャレの輪がひろがりました。 飲食バザーや委託バザーでは、販売した串の回収と持ち帰りを義務づけました。フリーマーケット出店者には売れ残り品の持ち帰りを、それ以外の参加団体には各自ゴミの持ち帰りを徹底しました。

分別ボックスの配置・型式・管理方法
 分別ボックスは、(株)秀英協力により、今年は新型の箱型を用いました。大きくて存在感があるので、分別回収していることが一目でわかりました。しかし、改善点もありました。
@蓋は雨に強い素材だが、箱はダンボールであり雨に弱い
A分別する種類ごとに蓋と箱がセットになったセパレート方式の方が便利である
B分別する種類が一目でわかるディスプレイが必要である

 公園内の既存のごみ箱にフタをして、分別ボックスを13個配置。ゴミが出やすい直営バザー周辺などは数を増やすなど、置き場所を調整し、成果をあげました。
管理については、こまめに回収にまわる方法で考えていましたが、一部の分別ボックスは人を張り付けて管理しました。それにより、ゴミを持参した次点で正確に分別が済むし、担当した人やゴミを持参した人の勉強になり、結構おもしろくやりがいのある仕事であることがわかりました。

リサイクル紙トレイの新型開発
 昨年から使用している二重構造の紙トレー。今年は直営バザーのほとんどのメニューと、委託バザーの一部のメニューに活用しました。紙トレーの種類も、焼きそばタイプ、フランクや焼き鳥に使う皿タイプ、うどんタイプ、カフェテリアタイプなどが増えました。また、紙トレイの表面に分別方法を記載するなどの改善も行ないました。。ただし、内紙がご飯に付着するなど、新たに改善個所の発見もありました。

紙トレイや空缶回収率を高める工夫
 紙トレイについては、昨年はデポジット制度を活用しましたが、今年は抽選のみを行ないました。ただし、景品にUSJチケット、エコバック(ザ・パック協賛)など魅力をもたせました。各ゾーンの飲食バザーや飲料販売では「くじができますよ〜」「分別に協力を」など、お客さんに声をかけてもらうようにしました。

企業協力による回収グッズの提供等
 分別回収をはじめ、中之島まつりで使用するゴミ袋をすべて「透明」で統一しました。しかし、それだけに袋代の負担は大きくなりました。一部の袋にダイオキシンの発生を抑制する成分を含んだゴミ袋を採用(日本グリーンパックス社)、  エコステーションに空缶等の集積用エコバック(太陽工業協賛)を配置し、整理整頓が行き届きました。また、昨年と同様に空缶の回収デモンストレーション(ハイネット協力)を行いました。
 その他、中之島まつりオリジナルデザインのエコバックを製作し(ザ・パック協賛)、当日販売しました。

分別の種類と回収結果
昨年と同様、3種類(紙トレイ、空缶、割り箸)と一般焼却ゴミに分別しました。
ただし、資材から出たゴミは大変な量で、まつりに欠かせない手づくりの企画とゴミの減量化を何とか一つの形にできないものか、これも大きな宿題ではありますが、中之島まつりらしい夢とロマンのある解決方法を皆さんと考えていきましょう!    
■担当 山本 英夫■
ゴミ分別の種類と回収結果
分別の種類 昨年 今年
空き缶 スチール缶 166.5kg
アルミ缶  78.5kg
スチール缶 110kg
アルミ缶  115kg
紙トレイ 150kg 143kg
(輪のゾーン除く)
割り箸 30kg 43kg
当日ゴミ収集車 台数11台 台数7台